海外に生活の拠点を移してから変わった10個のこと〜価値観・考え方・身に付いた習慣〜

今回は海外に生活の拠点を移してから変わったことについてまとめてみました。住み慣れた場所を離れ、新しい環境に移ると以前は当たり前だったことが当たり前でなくなることなんてのは良くある話です。

今回は僕が日本から離れてカナダやオーストラリアで生活をしてみてから変わった価値観、考え方、身に付いた習慣を紹介したいと思います。

 

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年齢を意識しなくなった

日本だと、年上か年下で使う言葉の種類が変わります。初対面はお互いに敬語になりますが、慣れてくると年下は年上に敬語を使うけど年上は年下に敬語は使わなくなることが多いでしょう。

海外で生活を始めてからまず年齢というものを意識しなくなりました。長い付き合いがあっても年齢を聞いていないので、誕生日の日に「そういや今何歳なの?」なんて聞くとものすごいオッサン顔の人がが僕より年下なんてことがよくあります。

「同期の集まり」なんてのも上下関係がある日本独自のイベントのような気がします。アジア圏だと韓国も上下関係が厳しいそうなので、同期の集まりはあるかもしれません。台湾に上下関係はないそうです。

海外に生活の拠点を移してからも同世代の友達はたくさん出来ましたが未だに何歳なのか知らない人も数多くいます。

 

深い絆を結ぶような機会が減った

日本では先輩に対しては気を使い、敬う文化があります。これは先輩に対してあまり関わりたくないという気持ちが芽生える原因の一つになることもありますが、逆に深い絆を結ぶきっかけにもなります。

人間は何かお互いに問題やトラブルがあった方がそれを修復することによって深い絆で結ばれるということがあると思います。「先輩、後輩」「上司、部下」という関係はまさにそれが起こりやすい環境だと思います。だって、「たかが1、2年早く生まれたからって何が偉いんだよ?」って思うのは僕だけでしょうか?

僕は一年浪人してから大学に入学したので僕の同期は一つ下の人が多く、一学年上の先輩に同い年の人がたくさんいました。部活(ラグビー部)でも先輩には一応敬語は使っていましたが、内心は「あぁ〜めんどくせぇ」という感じでした。

逆に僕が大学で上級生になったときはあまり後輩に気を使わせないように心がけていたと思います。それでもいわゆる「体育会系」という特殊な文化が根付いていたのか後輩は僕にだいぶ気を使っていたように思います。

このようにお互いにお互いのことを考える機会が日本には多いような気がします。それが絆を深くするきっかけになったりもするわけです。

一方、上下関係が存在しない所では同期、先輩、後輩という概念がないので言葉遣いを意識することもありません。先生、監督、社長など肩書きが上の人にすら気軽に話します。

これは、日本人にとって「年齢・肩書きの壁がない」ということで新鮮な気持ちになります。だって、だいぶ年上の人にも「おー久しぶり!!最近調子はどうよ?」なんてふうに会話をするんですから。

日本でも最近は年齢を気にしないという人がいます。日本国内に「上下関係を重んじる」という文化があることを前提にそういう考えを持っている場合は無意識に「何か特別なことをやっている」ように感じると思います。そして、それはまた別の意味で絆を生むきっかけになると思います。

年齢を意識する概念がない所では年齢関係なく気軽に話すことが普通です。この場合は上下関係という概念でトラブルはまず起きません。こういったトラブルの起きにくい環境では人間関係も気軽なものな気がします。

上下関係がなく誰とでもフランクに接する所では気軽に仲良くなることは出来ますが、深い友情をもつ関係になることはあまりないかもしれません。

 

「英語が出来る」の基準が変わった

日本にいる頃は、英語といえば「読解」「文法」です。要するに大学入試や校内テストでどれだけ高得点を取れるかが英語の出来る、出来ないの基準でした。

日本を離れ、英語圏で生活をすると、英語が出来るという基準は「英語でコミュニケーションが取れるかどうか」に変わってきます。いくらペーパーテストで良い点とっても意味がないわけです。

ただ、ペーパーテストで良い点が取れる人はコミュニケーションの練習さえすればすぐにでも話せるようになると思いますが・・・

 

英語が話せることは当たり前。話せない人は危機感を持った方が良い

バックパッカーなんかで色々と旅をしている人は気付いたと思いますが、英語圏でない所でも発展途上国なんかは意外と英語が通じます。場所によっては日本語が通じます。なぜだと思いますか?「英語が話せると収入UPに直接関係してくるからです。」

英語が話せると英語を話せる人とコミュニケーションが取れるので、それがきっかけで商売が成り立ちます。例えばドライバーを雇う時。英語が通じる人の方が楽ですよね?僕だったら英語が通じる人を雇います。英語を操り、お金持ちの先進国から来る観光客相手に商売をする。収入を増やすための合理的な方法です。だって、現地の人より10倍、100倍、それ以上のお金を稼いでる人を相手にした方が収入を得やすいでしょう。

一方、現在の日本は最近ではグローバル化がどーのこーのみたいなことが囁かれていますが、根本ではあまり英語を必要とする環境にありません。なぜなら日本は世界的に見るとまだ豊かな国で、日本人相手の商売をしていても生活が成り立つからです。

生活が成り立つのであれば一部のキャリアアップに興味がある人を除けばわざわざ英語を勉強しようなんて思わないでしょう。「人間はやっぱり追い込まれないと変わりません」

日本がこれからずっと先進国でいられる保障はありません。もし日本の経済が崩壊した時、英語が使えない人は大変だと思いますよ。もちろん、手に職があればそれはまた話が変わってきますが・・・

 

自身があまり日本のことについて知らないことに気付いた

自己紹介で僕が日本人であることを紹介すると「ドラゴンボール」「るろうに剣心」「ワンピース」などアニメの名前を言われることがよくあります。僕は諸事情でほとんどテレビや漫画をを見る機会がなく、アニメについては全くの無知です。

他にも「忍者って何?」「日本語は何で三種類の文字があるの?」などなど挙げたらキリがありませんが、よくよく考えると僕もすぐには答えられません。

海外で生活を始めてから僕自身が自国のことについてあまり知らないということに気付きました。これは日本に住んでいるとなかなか気付かないことだと思います。

 

職場に複数の国籍の人が属するのは普通

日本国内でも外国人が属する会社というのはたくさんありますが、在籍比率を見ると圧倒的に日本人が多い会社がほとんどを占めていると思います。

一方、僕が今住んでいるオーストラリアや以前住んでいたカナダはかろうじて自国の在籍比率が多いのかな?といった所が多いような気がします。今の僕の職場もオーストラリア人が多いですが、他にも「ベルギー、ドイツ、フランス、ニュージーランド、台湾、香港、日本、スロバキア、フィリピン、マレーシア、イギリス、アイルランド」

これだけの国籍の人が所属しています。そして、こういった環境が普通です。日本では考えられない環境だと思います。

現在、日本は移民や難民をあまり受け入れていませんが、もし受け入れるとなったらこのような環境が普通になるのでしょうか・・・?

 

人種差別は当然ながら存在する。気にするかしないかは自分次第

「人種差別は絶対ダメだ!!」なんて理想論を語っても無駄なわけです。現実的には人種差別というのは存在します。みんなが想像するような露骨な差別はめったにありませんが・・・

ほとんどはさりげなく行われるものです。差別される当事者になってみると「もしかして、今のは・・・?」なんて気持ちになるわけです。世の中には色々な人がいます。毎度のように反応していてはキリがないと思います。それでもいちいち気にするか気にしないかはあなた次第です。

 

仕事は融通が利くことは多いけどあくまでも自己責任

日本では仕事を休むというのはとても大変なことです。病気をしました。親戚の不幸がありました。そういった時に申し訳ない気持ちと一緒に休みをもらいます。そして、休んだ後は周りに迷惑をかけたことを詫びて何かお土産などを用意する。これが日本だと思います。

一方、僕が働いたカナダやオーストラリアは休みを取得するのは非常に簡単です。

  • 友達と旅行に行くから
  • パーティーがあるから
  • 誕生日だから

こういった理由をありのままボスに話してそして、ボスも平気で休みを許可します。

しかし、やり過ぎるとそのうち「もう明日から来なくていいいよ!」なんて言われることもあります。何かしらの理由で社員を減らすとなった場合に、有能な社員は別として休暇を多く取る人はそのターゲットになりやすかったりするので休みの申請は程々にした方が良いでしょう。

 

仕事を辞めるハードルが低い

日本では仕事を辞めるというのはかなりハードルが高いです。辞めた後のことを考えるとそれだけで辞めることを躊躇するでしょう。

しかし、こちらでは何か気に入らないこと。少し長い休暇を申請したけど取れなかった時。他にいい条件の職場を見つけると何のためらいもなく仕事を辞めます。本当にいつの間にかいなくなったりします。

これだけ回転が良いと就職もしやすいのでしょうか・・・?

 

転職はキャリアアップ

こちらでは転職はキャリアアップも意味します。具体例を挙げると、先月僕と同い年くらいの若い女の子がヘッドシェフの求人に応募した時に、職場のマネージャーが推薦書を書いて彼女に渡していました。もし受かったら彼女はこの職場を辞めなければいけないのに、ボスはむしろ応援していました。

日本では内部の人間が昇格していくのが普通ですが、こちらでは内部昇格はあまりないような気がします。昇格したければそういった求人を探して応募するのが一般的なのかもしれません。

 

いかがでしたか?日本では海外の良い所をいっぱい挙げてマネしようとすることが多いですが、お互いに良い所があり、お互いに良くない部分もあります。何もかも海外色に染まるのではなく、自分で良いと思った事を参考にしてみるのがいいのではないでしょうか?