将来が見えないから、今を大事にするようになる。将来が見えると悲観するようになる。

前回のお話:ブラジル・サンパウロにある沖縄コロニーで日本を感じた僕はつかの間の一時帰国を楽しんでいた。

南米放浪記〜ブラジル・サンパウロ【2】〜

 

アドリアーナの実家に着いてから前回の記事でも綴ったおきなわ祭りに参加するまでの間、僕はアドリアーナにサンパウロ市内を案内してもらった。というのも、サンパウロに着いたのが朝6時だったんだよね。よく迎えに来てくれたよな・・・

 

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サンパウロの地下鉄に乗る

アドリアーナとサンパウロ市内に向かうのに僕らは地下鉄を使った。僕のイメージでは低所得者の人が使うから、スリや強盗に遭遇しやすいっていう印象だったんだよね。

実際は確かにその一面はあるけど、雰囲気がそんなに悪いわけではない。なんていうか、気にするほど危険を感じることはなかった。

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対策をしていればスリには狙われない

アドリアーナいわく、スリは多いらしい。カバンは絶対に口を締めて脇でさらにカバンを挟む。それくらいの対策はしておいた方がいいみたい。

ちなみに、アドリアーナは毎日職場まで地下鉄を利用している。僕が「危なかったことはないの?」と聞くと「いや、そんなこと今までなかったよ!」と答えていた。

スリは取れるところから取るだけで、対策をしている人からは取らないんだろうね。左側のおっさんとかスリの標的になりそう。

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サンパウロを散策

中心部

サンパウロ中心部は大都会。高層ビルが立ち並び、見るからに経済が発展してそうな雰囲気が漂っている。

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歩道橋の上から

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アドリアーナが市場に行くというので、15分くらい歩いた。

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市場の中はこんな感じ

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そして、お腹が空いたので、ランチを食べに行く。

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リベルタージ地区

サンパウロに来たらここは外せないでしょう。リベルタージ地区。ここは世界最大規模の日本人街。

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なぜ三重県?

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アドリアーナの兄弟との会話

家に戻ると、アドリアーナの兄弟がみんな揃っていた。どうやらすでに会った妹さん以外に男兄弟が2人。合わせて4人兄弟らしい。

 

アドリアーナのお兄さんはサンパウロ大学出身

アドリアーナのお兄さんの名前はデニス。今は弁護士として働いているらしい。そして、なんとブラジル最高峰のサンパウロ大学を卒業したとのこと。

なんでそんな話になったのか。僕がこの旅が終わったらオーストラリアに行くって話をしたんだよね。

「俺、昔オーストラリアで勉強してたよ。夜はレストランで皿洗いのバイトしてたなぁ〜」

「何の勉強してたんですか?」

「法学だよ。俺、今弁護士なんだ。」「サンパウロ大学でも勉強してたよ!」

そして、弟さんもサンパウロ大学を目指しているらしい。なんて優秀な・・・お金も相当かかるだろうに。

すると、お母さんが

「みんな勉強頑張って奨学金もらってたからお金はそんなにかかってないんだよね。」

こんな感じの優秀な兄弟でした。

 

出発前の朝

翌朝、僕はブラジリアに行くのに飛行機で向かうことにした。なんでかというと、バスより飛行機のほうが安かったから。ブラジルを旅行するときは事前にプランを組んで飛行機で移動した方が安いかもしれない。

 

お母さんが作ってくれた味噌汁がマジでうまかった

朝、起きるとお母さんが味噌汁を作ってくれていた。

「たくさん食べなさい。おかわりはいくらでもあるから!」

味噌汁、白米、漬物、焼き魚というリアルな定食を1年ぶりに食べた。これがメチャクチャうまい!

僕は、遠慮せずに味噌汁とご飯を何回もおかわりした。(器が小さかったんだよね)

「やっぱり、あなたは日本人ねぇ〜」

そう懐かしむようなことをお母さんはつぶやいていた。というのも、子供達はあまり味噌汁を飲まないらしい。

僕自身、これを逃したら次はいつ日本食を食べられるか分からない。だからと言って一気にお腹に貯められるわけじゃないけど、あまりにも懐かしすぎてただ必死にご飯を食べた。

 

これまでの一年間は色々な葛藤があった

お母さんが唐突に言った。

「若いうちは色々なところに行ってみるのもアリかもね」

僕自身、1年前に日本を離れてから色々と葛藤があったように思う。せっかく新卒で就職できたのに4ヶ月で辞めてしまうし、勢いでそのまま日本を出てしまった。

将来的にアフリカでガイド業をしようと思っていた僕は、本来はカナダで最初に就職した旅行会社で何年か働く予定だった。そして、旅行ガイドとしての経験を積もうと思ったのに、人間関係のもつれでクビになった。

「僕は組織の一員として働くことに向いてないのかもしれない」

そんなことを思いながらも、今さら日本に戻っても居場所なんかない。あぁ〜どうしよう。そんな時、僕にできることはとにかくお金を貯めること。

まとまったお金ができたら、ひとまず何かしら行動する時に身動きが取れやすいだろう。そう考えた僕はカナダでは貯金することに専念した。

それから半年間、僕は朝晩掛け持ちで働いた。ロッキー山脈に囲まれた超有名な観光地で僕はバカみたいに働いた。心を無にして、ただひたすらトイレを掃除して、ベッドを作り、皿を洗い続けた。

そうして、半年間で貯めたお金1.6万ドルを僕は南米旅行とオーストラリアでワーホリをするための軍資金にすることにしたんだよね。

オーストラリアは賃金が高い。カナダで働いていた時の同僚が教えてくれた。「マイニングは稼げるぞ!」

オーストラリアでひたすら貯金をして、タンザニアでの学生生活の費用に使おう。余裕があれば旅行の費用も貯めたいな。

そんな予定を立てていたんだけど、本当にそんなことをしていていいのかな?日本に帰って働いた方がいいんじゃないのかな?そんな気持ちも少なからずあった。だって、僕の周りでこんな生活を送ってる人なんていないからね。

確か、そんなことをお母さんに話したと思う。

そして、言われた言葉が「若いうちは色々なところに行ってみるのもアリかもね」だった。

それは文字通り「色々な場所に行ってみるのもありだよね?」という意味と、「色々なことを経験してみるのもありだよね?」という2つの意味が含まれているように思えた。

僕がこうやって歩んでる道は果てしなく遠回りかもしれないけど、無駄ではない。根拠はないけど、ただ自分を信じてやっていくしかない。

アドリアーナのお母さんもブラジルに移住してから色々な葛藤があったと思う。当時はネットなんてなかったし、ブラジルの情報なんてほとんどなかったでしょう。そんな中でブラジル行きを決めて今こうしてブラジルに住んでいる。

そこに至るまでの道のりは決して平坦ではなく、数え切れないほどの遠回りもしてきたんじゃないかな。

そんなお母さんの言葉は僕に強く突き刺さった。

 

デニスさんに空港まで送ってもらった

もともと家には3日くらい滞在する予定だったんだけど、1泊で移動することにした。アドリアーナが急遽出張でマナウスに一ヶ月間行くことになったんだよね。

 

ブラジル経済は格差がひどい

車の中で、デニスさんが言った。

「日本はいい国だと思う。僕から見て日本はそんなに格差がない。みんな学校に行けるみたいだし、病気になったら治療も受けられる。」

「ブラジルは、中間層が一番少ないんだ。一部の超金持ちとたくさんの貧乏人がブラジルのほとんどを占めてるんだよね。」

「ブラジルの金持ちはみんな私立の病院を利用するんだ。公立の病院はタダだけど、予約で半年も待つ上に医療のレベルはかなり低い」

「多くの医者は公立の病院で経験を積んで、私立の病院に就職するんだよ。だから、私立病院の医者のレベルはかなり高いと思う。彼らは公立病院で散々失敗して患者を殺してきたからね」

「ブラジルは本当にクソだよ。税金高いし、そのくせその金が何にも生かされてない。ほとんど政府のやつらのポケットマネーになってるんだよ。」

「でも、ブラジル人はみんな楽しそうだろ?先のことを考えてもしょうがないから、今を楽しんでるんだ。」

「日本は安定してるし、ある程度先が見える。だから、色々と不安になって先行きが怪しくなると悲観して、自殺する人が多いんじゃないのかな?」

こんな感じでデニスさんはマシンガントークを続けてたけど、確かに日本人は経済的には恵まれてる方なのに自殺する人が多いよね。

アドリアーナも「日本人はお金持ちだけど、生きててつまらなそうな顔してる。ブラジル人はいつも笑顔でしょ?」みたいなことを言ってた。

 

安定というのは様々な要素が絡み合って奇跡的に存在する特殊な状態である

生きていく上で、確かに最低限お金は必要でしょう。今の世の中は金銭のやりとりで成り立ってるし。だけど、たくさん持っているからと言ってそれが幸せと比例するかといえばそういうわけでもない。

終身雇用制度で会社に入った時点である程度の将来が見えるようになる。定年まで仕事がある。年功序列によって自動的に昇進していく。

こうやって先が見えると確かに安心かもしれない。でも、その安心は実際にはただの虚構にしか過ぎない。だって、その会社は潰れるかもしれないし、そもそも日本経済が崩壊するかもしれない。

生きていく上で、安定も安心も存在はしない。あるのは危険と不安じゃないかな?常に危機感を持っているからこそ、その不安な気持ちから自分で色々と考え抜いて、行動を起こすようになる。

安定というのは様々な要素が絡み合って奇跡的に存在する特殊な状態であって、これを普通と考えてるうちは生きていけないでしょう。

安定を普通と考えてる人は不安定になると、将来を悲観するようになる。そして、中には自殺する人もいるでしょう。ドラッグに走ったりアルコールに逃げる人もいるんじゃないのかな?

しばらくすると、無事にサンパウロの空港に着いた。

「また遊びに来てな!」

こうして、僕は次の目的地ブラジリアに向かった。

 

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次回のお話:ブラジリアでバスと地下鉄(メトロ)を乗り継いでバスターミナルに行った

 

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