今回は、僕が初めてワーホリで訪れたカナダ・バンフについてのお話です。僕は、カナダでワーホリを終えた後にオーストラリアでワーホリをしました。
オーストラリアでもカナダでも何かと話題になるのが「ローカルジョブ」いわゆる地元の人も働くごく普通の職場です。ワーホリで海外に行く日本人はファームで働くか日本人経営のジャパレスで働く人が多いのが現状です。
特にオーストラリアでワーホリをしている日本人の間ではローカルジョブをすることが最後の目標のような感じじゃないですか?カナダではそこまで神格化されてることはなかったんですけど。そのために日々英語を勉強するのでしょうが、ローカルジョブで一番大事なのは経験です。
どれだけ英語が流暢に使えても、経験がないと雇ってもらえないことが多いです。また、仮に雇ってもらえても使えなければすぐにクビです。日本は新卒一括採用なのでこういったことを意識しない人が多いのかもしれませんが、海外では随時採用・即戦力求人が一般的です。もし、ローカルジョブをしたければ英語の前に経験を積みましょう。リゾートバイトなんかオススメですよ!
参照:リゾートバイトの経験がワーホリで圧倒的に有利なたった1つの理由
本題に入る前に僕自身のお話をすると、僕は現在マイニングサイトの寮でキッチンハンド、ハウスキーパーとして働いています。僕がこの職場に雇ってもらえたのは経験があったからです。ここで働く以前はこれから説明をする「バンフ」で朝晩掛け持ちでキッチンハンド、ハウスキーパーを半年間。その前は日本でも大学時代にキッチンハンド、ハウスキーパーをやっていました。なので、どこに行っても何かとスムーズに雇ってもらえましたし、すぐに仕事が見つかる勝算もありました。
僕がオーストラリアでスムーズに仕事が見つかったのはバンフでの経験がかなり大きいと思っています。面接でも必ずバンフでは何をしていたのかを聞かれたので。やっぱりオーストラリアで働くのであれば同じ英語圏での経験はかなりポイントが高くなるのでは?僕はそう思いました。
本題が長くなりましたが、ここではバンフってどんなところなの?何がいいの?といったことを詳しく説明していきたいと思います。
カナダ・アルバータ州バンフ
バンフはカルガリーから車で1時間半ほどの距離
[su_gmap address=”Banff”]ロッキー山脈の山々に囲まれたバンフ国立公園の中にある街です。南に100kmちょっと行けばカルガリーに行けますし、西に1000kmちょっと行けばバンクーバーに着きます。
日本からバンフへ行く場合はカルガリー空港まで飛行機で行けばあとは一時間おきに空港からバンフ行きのバスが出ています。
バンクーバーからはグレイハウンドバスが出ている
バンクーバーからであれば、グレイハウンドバスに乗って15時間くらいで着きます。安い時は片道60ドルで買えるときもありましたよ!
もし予約する場合はVancouver BCを選びましょう。もう一つVancouver WAってのがあるんですけど、それはアメリカにあるらしいです。
バンフの気候
夏は比較的涼しいです。25℃前後でしょう。冬は−30℃まで下がるのは日常茶飯事。−40℃まで下がることも稀にあります。
緯度が高いので、(北緯51度)夏は日がなかなか沈みません。23時近くまで明るいです。ただ、冬になると16時くらいには暗くなりますね。あとは、たまにオーロラを見ることができます。Aurora Watchに登録しておけば見れる時にメールが送られてきますよ!
バンフで夏と言われるのは7、8月の2か月だけ。9月の下旬にもなれば長袖が必要になってきます。
バンフの観光地
バンフは「バンフ国立公園」の中にある街です。バンフ国立公園とその周辺はトレッキングやクライミングの聖地として世界中からたくさんの人が集まってきます。また、氷河湖やロッキー山脈の山々を目当てにたくさんの観光客が押し寄せてきます。
また、冬はスキー・スノーボードの聖地としても知られているので世界中の観光客からプロまでが集まってきます。
その拠点となる街が「バンフ」です。バンフにはたくさんのホテル、レストランがあります。そして10、11月を除けばほぼ全てハイシーズン。特に、7,8月はホテルの予約すら困難だと言われてます。
ということで、10、11月を外せばバンフでは仕事が見つかりやすいです。特に4月は求人だらけだったのを覚えています。
<参考記事>
>>カナディアン・ロッキー山脈自然公園群に行った感想と絶景写真集
>>見て!触れて!食べて!飲んで!ネタフルの丸ごとアルバータ
>>世界遺産バンフ / カナディアンロッキー・ツアーで死ぬまでに見ておきたい10の絶景
カナダ・ワーキングホリデービザの話
僕が行った2013年は年間1万人までビザが発行されたのですが、実際は年間1万人も応募しなかったので、実質オーストラリアと同じように申請すれば誰でも行けました。
しかし、今は抽選になってるようですね。年間6500人まで行けるそうです。申請方法など詳しくはワーホリシロップに書かれているので参考にしてみてください。
カナダ・ワーホリのビザの期限
カナダのワーホリは1年間です。そして、オーストラリアのように1雇用主あたりの労働制限はありません。
しかし、ビザの種類に限らずカナダ人も含め、1つの会社で2週間88時間を超える労働はできません。厳密にはできないこともないのですが、2週間おきに入る給料は88時間分までしかもらえません。もし超えてしまうと次回に繰り越しされます。
バンフの賃金・物価
賃金は時給 12ドル前後です。時給1000円くらいの感覚でいいと思います。カナダの物価は日本より少し高いくらいですが、バンフは観光地ということもあり日本の1.5倍くらいです。
すべてのものが日本より高いというわけではありませんが、感覚としては日本の1.5倍をイメージしてもらえればいいかと思います。僕はキッチンハンドで働いて朝の職場は時給14ドル、夜の職場は時給12ドルでした。
カナダの通貨はカナダドル(CA$)です。ちなみに本日2016/4/28の為替相場はCA$1=88.7円です。
バンフの仕事状況
バンフは観光業がメイン産業
上記で説明した通りバンフは国立公園内にある街で観光がメイン産業です。なので、ホテル・レストラン・カフェなどで働くのがメインになります。あとはツアーガイドの仕事もあります。
僕がワーホリ必見!!ローカルジョブ情報〜オーストラリア〜で挙げたワーホリメーカーがローカルジョブを見つけやすい街の条件
個人的に分析した結果、ワーホリの人が仕事を得やすい街には3つの特徴がありました。
・僻地である
・街の規模があまり大きくない(小さいわけではない)
・何かしらに特化した産業がある
これらに該当する街はワーホリの人にとって仕事が得やすい街となります。
これを思いついたのが僕がバンフにいた時です。バンフは僻地というほどではありませんが、大都市からは少し離れています。それから街の規模は大きくはありません。そして、観光業に特化した街です。
夏の観光シーズンは5月〜10月初旬。スキーシーズンは12月〜4月です。この期間バンフの街では観光客で溢れかえっています。そして、求人も溢れかえっています。
街で過ごすだけなら車はいらない
オーストラリアでワーホリをしているとやっぱり車がないと不便です。大都市で過ごすだけならいらないですけど、ファームジョブを探したり僻地で仕事をするとなると車が必要になってきます。
バンフは街で過ごすだけなら車は入りません。街は大きくないので職場までは徒歩で移動できます。しかし、バンフ周辺は自然の宝庫です。そこらへんで絶景を見ることができます。そうやってバンフで楽しみたい人は車が必要になってきます。たまにでいいのであれば友達と割り勘でもしてレンタカーを借りましょう。
カナダのチップ事情について
これはバンフに限らずカナダ全体のお話になりますが、カナダではチップ制度があります。合計金額の10~15%が相場です。
払う側の立場になると少し負担になるかもしれませんが、もらう側の立場からすると非常にありがたいものです。僕は普段チップで生活をしていたので給料はカナダに滞在している間使う機会がありませんでした。
各職種のチップ事情
ハウスキーパー
ベッドや枕元にあるお金はチップとして取ることを許されています。半分以上はチップが置かれていません。4.5割くらいの部屋で$1~2のチップがあります。稀に$20を超えるチップが置かれています。一概に月にいくらもらえるかはわかりません。完全にランダムです。
キッチンハンド
ウエイターが回収するチップをマネージャーがあらかじめ定めた基準で分けていきます。僕は朝の職場で月$200、夜の職場は2週間で$130が平均でした。
ウエイター
カナダではウエイターといえば人気の職種です。というのも、ウエイターの給料は時給9ドル程度で実質最低賃金なのですが、チップが半端じゃないです。僕は高級レストランでキッチンハンドをしていたのですが、ウエイターでも腕のいい人であれば1日で200ドルはもらえます。300ドル越えの人も見たことがあります。
なので、カナダで高級レストランに行ってみると分かりますが、とても親切にしてくれると思います。みんなチップが欲しいので。
ジャパレス
オーストラリアではジャパレスといえば低賃金で有名ですが、カナダでもジャパレスは変わらず低賃金です。それはあくまでも給料の話です。
ギリギリまで人件費を減らしてギリギリの人数で仕事を回しているジャパレスもカナダでは他のレストラン同様にチップをもらえます。ギリギリの人数で仕事を回している分チップは半端じゃない額になります。僕が聞いたのは1日4〜6時間働いて50〜100ドルです。時給は$9〜10なんですけどね。
ジャパレスではチップをポジション関係なく分けるのが主流だそうです。
バンフでワーホリをするメリット
世界中の人たちと友達になることができる
これはバンフという街の特徴ともいえることなのですが、こんな小さい街に世界中からたくさんの人が集まってきます。僕が働いていた職場でも「カナダ・フランス・スウェーデン・台湾・NZ・オーストラリア・イギリス・インド・日本・フィリピン・チリ」これだけの国籍の人がいました。
また、カナダのケベック州の人たちは公用語がフランス語なので、西側に英語の勉強&貯金を目的に行く人も多いです。
[su_gmap address=”ケベック”]
これは僕の偏見ですけど、カナダに住んでいる人は英語を母国語としない人に対してものすごい優しい気がします。国内にケベックの人みたいに母国語が英語でない人もいるというのが理由としてあるかもしれません。あとは国民性でしょう。僕がなんて言っていいかわからずつまずいた時でもしっかりと面と向かって辛抱強く話を聞いてくれることが多かったので。
オーストラリアに住んでる人は容赦ないというか、「英語ができないなら帰れ!」みたいな人が多いような気がします。優しくないというか、世の中の厳しい現実を教えてくれるというか・・・笑
あとはよく言われることとして、カナダ人の英語の発音は綺麗というのがありますが、オーストラリアに来てそれを痛感しました。カナダ人の英語は日本人にとって聞き取りやすいと思います。根拠はありませんが僕はそう感じました。
こういったこともあり、友達が作りやすいです。ただ、これは人によって感じ方も変わってくるでしょう。
参考記事:カナダ・バンフのラグビーチームを通してつながった絆
これは僕がバンフのラグビーチームに所属していた時のお話です。
英語圏での経験は別の英語圏で働く際にかなり有利
これは上記でも少し触れましたが、僕がバンフで働いた経験はオーストラリアでかなり役に立ちました。やっぱり色々な履歴書が集まる中で採用側が選ぶのは経験者です。英語圏での同じ職種の経験というのは少なくともオーストラリアでは効果抜群でした。
バンフの夏はホテルの予約が困難なほどの有名観光地
こういった超有名観光地に住むということで気軽に観光に行けるのがメリットです。バンフはドミトリー(シェアルーム)でも一泊40ドルします。個室だと安くても100ドル以上します。観光でバンフに行くのはかなりのコストがかかります。
常に人手不足なので仕事が見つかりやすい
バンフでは選ばなければ仕事は見つかります。求人で溢れかえっているので。ただ10、11月はあまり求人がないと思います。英語力はあったほうがいいですけど、なくても仕事は見つかります。続くかは本人次第ですけど。
バンフでワーホリをするデメリット
バンフでは仕事が見つかるまではお金がかかる
バンフは宿が高いです。そして、家を借りる場合も家賃が高いです。基本的にバンフで働いてる人は所属してる会社の寮に住みます。僕が住んでいた寮の家賃は1日$8でした。そして給料からの天引きです。
もしバンフに移動する場合、仕事が見つかるまではホテルで泊まることになります。
>>バンフのホテルはここで決まり!〜1年間住んでた僕が5つ激選したよ!〜
バンフにあるオススメホテルをまとめた記事ですが、後半部分にバンフ内にある安宿についても紹介しています。僕自身も利用したホテルなので良かったら参考にしてください。
バンフの冬はメチャクチャ寒い
朝、職場までは歩いて10分ほどだったんですけど冬は外の気温が−30℃を下回ることが多かったです。2〜3分くらいならなんとかなるんですけど、10分も外に出ているといくら着込んでいても体の芯から冷えます。冬場の朝の通勤時間だけは地獄でした。
バンフは貯金をする場所としては向かない
これはデメリットというより僕が後悔したことです。僕は元々日本人経営の旅行会社に内定をもらっていました。そして、その会社がワーホリビザを取ってきてほしいということで、ビザを取ってカナダに渡航したのが僕のワーホリ生活の始まりです。
日本人経営の旅行会社では色々あってすぐに辞めました。というよりクビです。僕が日本人経営の会社を信用しなくなった要因もこれが原因なんですけどね。
参照:ワーホリビザで海外現地ガイドに就職したが一ヶ月で辞めることに
当時所持金が$350しかなく、日本に帰るにも帰れない状態でした。なのでバンフにいる間はひたすら働きました。ただ、バンフで過ごして思ったことは
「バンフは貯金するところではなく楽しむところ」
ということです。これだけ世界的に有名観光地でたくさんのトレッキング、クライミングポイントがあり、車で少し走らせたらいくらでも綺麗な景色のある場所に行ける。冬はバンフ在住者は会社を通してシーズンパスを半額近い額で買うことができるので毎日のようにスキー、スノーボードをする人がいる。
こんな遊ぶのに適した場所で僕はお金に困り、必死こいて毎日16時間働いていました。当時は仕方ない状況だったのですが、もしやり直すとしたら僕は掛け持ちなんかしません。
車を買って夏はドライブ、トレッキング、クライミング。冬はスキー三昧の生活を送っていたと思います。僕がバンフで後悔した唯一のことです。
バンフはオーストラリアほど貯金はできませんが、仕事が見つかりやすいので貯金はしやすいと思います。僕は半年で1.6万ドル貯金しました。しかし、これだけは言えます。
バンフは仕事が見つかりやすい。貯金もしやすい。だけど貯金を目的に行くところではない。
ということです。これ重要です。
バンフでは簡単に仕事が見つかるので他の場所でも簡単に見つかると錯覚する。
これは僕が感じたことです。バンフでは仕事を選ばなかったら簡単にローカルジョブを見つけることができます。そして、簡単に仕事が見つかるので他の場所もこうやって簡単に見つかるんだろうなと錯覚してしまいます。
実際に、ブルームでは簡単に仕事が見つかると思い軽い気持ちで最初の3日間くらい過ごしていました。というのも、シーズンの変わり目でこれからオフシーズンという時期だったんですよね。スタッフもたくさん入れ替わるので空きはあるだろうと楽観的に考えていました。
その後なかなか見つからず、貯蓄もどんどん減っていくので「こんなはずでは・・・」とかなり追い込まれたのを覚えています。
まとめ
オーストラリア・ワーホリでローカルジョブを見つけたいのであれば英語力以外に経験が必要になってきます。その経験を積むのに最適な場所がカナダのバンフだと僕は思います。仕事は見つかりやすいし、英語圏での経験はオーストラリアなどの他の英語圏ではかなり評価してくれます。
また、どちらにしろワーホリへ行く前にホテルやレストランでの仕事の経験を積んでいった方が現地ではかなり役立ちます。リゾートバイトのように住み込みでホテルで働けば、お金も貯まるし経験も積めるし最高だと僕は思いますよ?
「英語できない・経験ない」ではまず雇ってもらえません。もし、時間に余裕があるならオーストラリアでワーホリをする前にカナダのバンフでワーホリをするのはいかがですか?
また、すでに現在オーストラリアでワーホリをしている人は次の候補地としてカナダのバンフはいかがですか?楽しむためには最高の環境がそろっていますよ!