今回は久しぶりにワーホリ記事。なんでワーホリ記事を書こうかと思ったかというと、どうやら西オーストラリア州ブルームに行く日本人ワーホリの十中八九の方が僕が書いたブルームの記事を読んでるという記事を見かけたから。
僕が書いたブルームの記事はこちら>>ブルームで仕事を見つけたいワーホリメーカーへ。3月中旬に行け!
あとは、ワーホリを終えて半年が過ぎますが、今でもワーホリについての問い合わせが来るからといのもあります。僕に来る問い合わせのほとんどはローカルの仕事についてですね。
そして、僕が気になったことがありました。それはブルームが他の地域よりはローカルの仕事が見つかりやすいというだけで、仕事が簡単に見つかるわけではないということです。僕のブログを読んで「ブルームなど西オーストラリアの僻地に行けばローカルの仕事が簡単に見つかる!」と思ってる方に対してクギを刺しておく意味も込めてこの記事を書きました。
ローカルの仕事で出稼ぎワーホリをする条件は「英語での意思疎通」「即戦力」が最低条件
僕はすでにワーホリを終えてますし、ブルームを訪れてから時間が空いているので、現地の仕事情報や事情は変わってるかもしれないし、変わってないかもしれません。これは現地で実際に滞在してる人の情報が一番でしょう。
僕が書いたブルームの記事は、英語での意思疎通は問題ない。仕事を見つけたら即戦力として働ける(仕事の経験がある)人に対して書いたものです。
参考記事:>>ブルームで仕事を見つけたいワーホリメーカーへ。3月中旬に行け!
いくらローカルの仕事が見つかりやすいとはいえ、英語での意思疎通も厳しいし即戦力として働けるわけでもない。それではローカルの仕事を見つけるのはほぼ不可能です。それはワーホリに限らずどの国でも同じではありませんか?スキル無しで雇われるのは日本の新卒一括採用くらいですよ。
自分が採用担当だったら?を考える
もし、自分が職場の人事を担当していたとして、言葉もスキルもない人間がレジュメ持ってきたとして採用しますか?しないですよね?もし、採用するとしても猫の手を借りたいほどの深刻な人手不足の場合です。あくまでも良い人材が見つかるまでのつなぎという意味合いが強いですよね?
頑張ってレジュメを100枚近く配ってやっとローカルの仕事を見つけました。でも、あまりにも厳しすぎてすぐ辞めました。なんてお話もわりとよくあるお話ですが、これはその職場が激務で人手不足に陥りやすいというカラクリです。猫の手を借りたいほどの深刻な人手不足の職場がラクなわけないですよね?ということです。
僕の場合は即戦力として働けるスキルもあったし、英語での意思疎通も問題なかった。
ちなみに僕の場合ですが、日本とカナダでキッチン、ハウスキーピングの経験が事前にありました。カナダで働いてた経験もあるということで、英語での意思疎通に関しても特に問題ありません。採用されれば即戦力として働けるスキルがありました。そして、キチンとそのことについてレジュメでアピールもしました。
参考記事:>>【ワーホリ】ド素人でもわかるレジュメの書き方を伝授しよう
なので、わりと簡単に仕事が見つかったというのが僕の場合です。(ブルームでは時期が合わず仕事は見つかりませんでした。僕が出稼ぎしたのはカラサというマイニングが有名な町です。)
参考記事:>>オーストラリア・マイニングの街「カラサ」はマジで稼げる!今回は給料明細を公開することにした。
また、僕はカラサで一戸建てを借りて日本人向けにシェアハウスを運営していました。その時に10人ほど訪れましたが、仕事が続いたのは日本の飲食店で働いた経験のある人。例外として中国語が話せる方でした。中華系のレストランでマネージャーとして働いてかなりの額を貯金してましたよ!(記事によると5万ドル貯金したみたいですね。)
参考記事:>>【オーストラリアワーホリ】結局のところ今「カラサ」は稼げるのか??(他ブログを参考にしつつ)
この記事の中にカラサは昔ほど稼げないというニュアンスが書かれていますが。まぁその通りです。僕が滞在していた時もそろそろカラサのマイニングブームは終わりを向かえそうというような感じでした。かといって、求人がゼロなのか?と問われたらそういうわけではないですよね?
こういう状況になってくると、より「即戦力」というのが求められるわけです。だって、少ない求人にたくさんの応募があるわけですから。即戦力になれない人はそもそもその時点で弾かれます。今でも、仕事さえ見つかればカラサでは週給2000ドルは特に問題なく可能なレベルです。(掛け持ち必須)
例外として「コネ採用」はリアルに存在する
上記で「英語での意思疎通」「即戦力」は最低条件と書きましたが、例外はあります。それは「コネ」です。コネというとあまり良いイメージではないかもしれませんが、少なくともオーストラリアやカナダではごく普通の採用方法です。
いくらボスの机にレジュメがたくさん積んであろうが、スタッフの一人が「友達が仕事を探してる」といえばその机上のレジュメを全てすっ飛ばしていきなり面接というのはよくあるお話です。
あまり変な人を雇いたくない
職場としてはなるべく変な人を雇いたくないという考えがあります。これは僕がカラサで働いてた時のボスに言われたことですが、「なるべくなら知ってる人を雇いたい」ということだそうです。
理由は採用する側からしてみれば、何も知らない人を雇うのはリスクが付きまとうから。それよりかは、スタッフの知り合い、家族を雇う方が変な人を雇うという面においてはリスクが少ない。ということだそうです。いくら素晴らしいスキルを持っていても、人間的におかしい人というのは雇いたくないわけです。
僕の職場では過去に薬物中毒で採用されてから1ヶ月ほどでクビになったスタッフがいましたが、そういうリスクのある人を雇いたくないということですね。
それに、新しく入ってくる人も知り合いがいた方が働きやすいですよね?ということです。現に僕のシェアハウスを利用してくれていた日本人には求人が出るたびにボスに紹介していました。そして、実際に採用もされました。100%ではありませんが。
コネ採用は採用されるだけであって、雇い続けられる保証はない
コネ採用で即戦力でもない人が雇われるケースはありますが、結局のところ求められる仕事量というのは他のスタッフと同じです。もし、求められる仕事量をこなせないのであれば、いずれはクビになります。
「仕事を見つける」と「仕事を続ける」の違い
「仕事を見つける」のと「仕事を続ける」というのは似ているようで非常に異なります。
仕事を見つけるのに必要なのは「外面の良さ」
「外面」というのは容姿とかそういったことではなく、「経歴」「人脈」などですね。前者は過去の職歴。後者はコネです。言ってしまえば、ウソをつくことも可能です。レジュメに働いたこともないのに「過去に5星ホテルで働いてました」とか言うこともできるわけです。
仕事を続けるのに必要なのは「中身」
いくら輝かしい経歴をレジュメに並べても、実際に採用された先で求められる仕事をこなすことができなかったらクビになります。当然ですよね。職場はきちんと仕事をこなす人間を求めているわけですから。
英語ができない。即戦力でもない人がローカルの職場に存在するカラクリ
たまにいますよね?「英語もできないし仕事もやったことない」というワーホリメーカーがローカルの仕事を続けているというお話。これは大体のパターンが「良い人材が見つかるまでのつなぎで雇ったけど、想像以上に有能だからそのままで良いんじゃね?」という感じです。
こういうタイプの人には共通点があります。それは「あらゆる物事に対して臨機応変に対応できること。」それから、「先を読んで先回りの行動ができる人です。」この2点ができる人は、なんとかなる場合が多いです。
例えば、皿洗いであれば「そろそろ終盤でデザートを頼む人が増えてきそうだな。だからデザートのお皿を優先して他のは後回しにしよう。そして、デザートに使う道具は今のうちに洗っておこう」とか。そういったことですね。
もちろん、経験も英語力もゼロであればコネでもない限り非常に採用されづらいです。しかし、運良く採用されたら、そういった持ち前の能力を発揮して良い人材を見つける前。もしくは見切りをつけられる前にボスに認められて、そのまま働き続けられる場合が他の人より多いはずです。
過去に仕事の経験があれば流れはある程度覚えてるでしょうし過去の経験でなんとなく先読み、先回りできます。経験がなくても周りの状況から先を読んで行動できる人はなんだかんだ何とかなりますよ。そもそも、経験のあるなしの違いってその部分ですよね?ホスピタリティー系の仕事なんてただの単純作業ですし。
結局、職場サイドからしてみれば支障なくきちんと働いてくれればいいんですよ。その判断基準として過去の経歴を見るだけです。
なぜ、大都市ではローカルの仕事が見つけづらいのか
大都市でローカルの仕事を見つけるのが不可能ということではありません。ただ、非常に難しいでしょう。理由は以下のとおり。
長く働けないから
ほぼ、これに尽きます。ワーキングホリデービザの場合オーストラリアでは半年までしか働けません。一部エリアでは例外的に1年。セカンドビザを含めればそれ以上働けますが。職場としては同じスタッフが長く働いてくれるのが理想です。ワーホリメーカーのようにすぐに辞める人は敬遠されてしまうのが普通です。
>>【決定版】オーストラリア・ワーホリ6ヶ月ルールの一部制限解除について
大都市にはたくさんの人がいる
オーストラリアであればシドニーやメルボルン。ブリズベンあたりでしょうか。このような大都市であればオーストラリア人、ニュージーランド人など労働に制限のない人たちが多いですから。あとは永住権保持者など。なので、上記で語った経歴や能力以前の問題で「ビザ」という理由でなかなか仕事が見つからないということが多いです。
こればかりはもう自身でコントロールできることではありませんよね。これに関しては仕方ないことなのです。
ワーホリメーカーがローカルの仕事を見つけるなら僻地で何かしらに特化した産業がある街
これは僕が以前書いた「オーストラリア・ワーホリでローカルの仕事を見つけやすい4つの街をご紹介!」でも触れたことなのですが、僻地で何かしらに特化した産業のある街はローカルの仕事が見つかりやすいです。理由は人口と比べて求人が多いから。大都市のように求人が多くてもそれを大幅に上回る応募があればやはりワーホリメーカーは不利です。
僻地という人の集まりづらい場所。そして産業があるということは人手が必要。この両方の要素を満たした場所はワーホリメーカーにとって狙い目の場所です。例えば観光地ですよね。
詳しくはこちらに書かれてるので読んでみてください。
参考記事:>>オーストラリア・ワーホリでローカルの仕事を見つけやすい4つの街をご紹介!
また、観光地であれば職場がアコモデーション(寮)を格安で用意してくれる場合があります。これは大きい会社にその傾向がありますね。また、レストランであれば食費が浮きますよ!なので、貯金目的ならアコモデーションを持ってるレストランが最強です笑
まずは、自分がワーホリで何がしたいのか?を考える
これは特にオーストラリアで感じたことですが、ローカルジョブというのがある意味神格化されているような気がしました。確かにローカルの仕事は見つけるのが難しいですし、給料は日本食レストランと比べてもはるかに高いです。
そこで一度考え直して欲しいのですが、「ワーホリで何がしたいのか?」ということです。ただ、ローカルの仕事を見つけたいのであればエージェントに10万円くらい払えば面接までは行けますし、(最低限の英語力は必要ですが)お金を貯めたいのであれば日本で期間工やリゾートバイトでもすれば貯まりますよ?
参考記事:>>ワーホリで有給インターンシップってどうなの?ワーホリ歴3年の僕がメリットとデメリットを5つずつ挙げてみた。
僕の場合はお金を稼ぎにオーストラリアへ行きました。最初の方にも書いた通り英語力、経験というのが揃っていて、なおかつ事前に稼げるエリアを徹底的に調べ、勝算があると判断したからです。
あとは、もう少し語学の面も考えて英語圏で仕事をしたかったというのがオーストラリアでワーホリをした僕の動機です。お金を貯める目的は海外の大学へ行く資金です。
このようにはっきりとした目的があり、どのようにアプローチすればいいのか。情報を徹底的に調べてそれに勝算があると判断できるか?(割にあってるのか?)そのアプローチ方法が僕の場合はオーストラリアでローカルの仕事を掛け持ちしての出稼ぎだったわけです。
ただワーホリしたいというのであればワーホリはしないほうがいいです。ワーホリはお金で買える期間限定の就労許可の付いたビザというだけですから。
「海外で働いてみたい」「オーストラリアを旅したいけどさすがに働かないとお金が持たない」「現実逃避したい」などなどワーホリする動機というのは色々あると思いますが、「ワーホリ」という手段がそれを解決してくれるのか?ということを考えたほうがいいですよ!
参考記事:>>ワーホリを「目的」にすると絶対に失敗するよ
参考記事:>>週給2000ドルの僕がオーストラリアにお金を稼ぎに行く人に伝えたい。〜出稼ぎワーホリの人が肝に銘じてほしい10個の心得〜
さいごに
今回の記事は僕のブログの一部分を読んで「僻地は簡単にローカルの仕事が見つかる」「簡単に稼ぐことができる」と勘違いしてる人に対しては特に読んでほしい内容です。
そもそも、実際にワーホリで海外に行って何がしたいのか?という根本的なことでつまずいてる人ってかなりの割合でいませんか?ローカルの仕事を見つけるのがワーホリの全てではありませんし、ローカルジョブが偉くて、日本食レストランはダサいとかそういったこともないですよね?
まずは、自身がワーホリで何をしたいのか?それを達成するための手段がワーホリであり、ローカルの職場で働くことである。そして、自身のスペックを考えても勝算がある。というならば、頑張って仕事探しをしてください。僕のブログも大いに参考になるはずです。
また、その際は大都市より何かしらの産業がある僻地の方が見つかりやすいですよ!というのが僕からのアドバイスです。
また、ワーホリへ行く前は日本で少なくともホテルやレストランなど実際に現地で働きそうな職種で仕事の経験を積んでおくことをオススメします。海外では即戦力採用が基本なので。ワーホリへ行く前から語学面で心配ないという人は少数派ですし、そもそも現地で働いて語学力をつけたいという人が多数派でしょう。
でも、職場というのは語学学校ではないです。きちんと働いてくれる人を探してるんです。ならば、せめて即戦力としてのスキルは日本で取得してから行くのが筋ではないでしょうか?
というのが僕の意見です。