2018年10月15日から11月4日まで、僕はエベレストトレッキングに挑戦していました。
この記事では、実際に僕がエベレストトレッキングを体験してみて感じた必要な装備・持ち物についてまとめています。
エベレストトレッキングに行こうと思ってもぶっちゃけ何が必要なのかさっぱりわからない人も多いのではないでしょうか?
また、実を言うとネパールの首都カトマンズにあるタメル地区には登山用具がたくさん売っていて、ノースフェイスなどのブランドの偽物が大量に売っています。
極論をいうと手ぶらでカトマンズに行ってタメル地区で全て用意することは可能です。が、やはり日本で用意した方が良いものというのもあります。
というわけで、必ず日本で用意した方が良いもの。タメル地区で用意すれば十分。という物を僕なりの判断基準で解説していきます。
また、僕自身が実際に用意したものも合わせて紹介しています。
※2018年10月現在。1ネパールルピー=1円くらいです。
>>エベレストトレッキングとは何なのか?具体的な詳細をわかりやすく解説!
エベレストトレッキングに必要なもの一覧
エベレストトレッキングに必要なものをざっくりとまとめると以下の通り。
・大きいリュック
・折りたためるリュック
・サングラス
・ストック
・水を入れるボトル
・着替え
・防寒着
・バスタオル
・寝袋
・腕時計
・薬
・スマホ
・カメラ
・モバイルバッテリー
・変換プラグ
・ヘッドライト
・トイレットペーパー
・サンダル
・非常食
・現金
・クレジットカード
大きめのリュック
これは、バックパックで旅行してる方はそのリュックで問題ないです。だいたい50L前後の登山用リュックを用意しておけば良いでしょう。
エベレストトレッキング以外にもよくトレッキングをするのであれば日本できちんとした物を購入した方が良いですが、エベレストトレッキングの一回きりというのであれば、タメル地区で安いリュックを買うのもありでしょう。
ちなみに、僕はノースフェイスの50Lくらいのリュックを持っています。現在6年目。そろそろ替え時かもしれませんね。
折りたためるリュック
日帰りで行って帰るスケジュールの時に水や非常食など必要なものだけを持っていく時に利用。
ゴラクシェプ(Gorak Shep)→カラパタール(Kala Patthar)。ゴラクシェプ(Gorak Shep)→エベレストベースキャンプ(EBC)。などの時ですね。
こちらも一回きりというのであればタメル地区で用意すればいいでしょう。しかし、折りたたみリュックは普段使いでも結構便利なので、普段使いしようかなぁという方は日本で買った方が無難です。
ちなみに、僕はノースフェイス・フライウェイトリーコンという折りたたみリュックを使っているのですが、非常におすすめですよ!
サングラス
ナムチェを超えたあたりから日差しがキツいです。本物でも偽物ブランドでも何でもいいので、何かしら1つ用意しておきましょう。
あまりお金をかけたくないのであればタメル地区で安い物を買えば充分です。
ストック
長期間歩くので、結構膝に負担がかかります。ストックはあった方が絶対にいいです。こちらもタメル地区で用意すればいいでしょう。
ちなみに、僕は2000ルピーで買いました。
水を入れるボトル
こちらのボトルも僕はタメル地区で買いました。1つ650ルピーで2つ購入。
エベレスト街道で毎回水を買うとなると非常にお金がかかります。なので、僕はボトル1Lを2つ買ってそれに水を入れてもらっていました。
タメル地区に水を浄化する薬が売られているので、水を入れてもらったらその薬を入れれば問題なし。
1Lあたり1錠入れて30分待つだけ。タメル地区で1箱300ルピーで売られてました。1箱50錠入りなので50L分ですね。
着替え
ここで言う着替えとは、「下着・Tシャツ・靴下・ズボン」のことです。
これは人それぞれでしょうが、僕はトレッキング中はほとんど着替えませんでした。標高が上がるにつれて空気が乾燥してなおかつ寒かったので、着替えなくてもそこまで不快に感じませんでした。
というより、寒すぎて着替える気が失せていただけなのですが・・・
むしろルクラまでの道のり(標高3000m以下)ではよく汗をかいていたので着替えて、汗で濡れた服は洗ってスットーブの前で干したりしてました。
どんなに多くても3日分あれば十分でしょう。僕は2日分持って行ってました。
ちなみに、衣服を入れる袋は圧縮袋も良いですが、エアバッグが個人的に僕のおすすめです。
防寒着
これは、ヒートテック上下・ダウンジャケット・ネックウォーマー・ニット帽・手袋ですね。防寒着は本当に大事です。
ヒートテック・ネックウォーマー・ニット帽はユニクロのもので十分。ダウンジャケットはタメル地区で偽ブランドのもの2000ルピーほどで売られています。手袋もタメル地区にたくさんあります。
僕は持っていませんが、ダウンジャケットに関してはユニクロのウルトラライトダウンを持ってる人は意外に多いですね。こちらでも問題ないでしょう。
ダウンジャケットや手袋は普段使いもすると言うのであれば、日本でしっかりとしたものを買えばいいですし、普段使わないというのであれば、タメル地区に売られている偽ブランドのもので十分です。
僕はタメル地区でノースフェイスの偽ブランドのダウンジャケットを2000ルピーで購入しました。手袋は1000ルピーちょっと。
ヒートテック上下はユニクロで買いました。こちらは2セット持って行きました。ネックウォーマーとニット帽はユニクロで買ったものをすでに持っていたので、それを持って行きました。
雨具兼防寒着としてゴアテックス上下を持って行った
僕はアークテリックスのゴアテックスジャケットの上下を持っているので、それを雨具と防寒着を兼ねて持って行きました。
ゴアテックスのジャケットは1着で安くても3万円はする代物です。上下揃えたら10万円近くになってしまうので、エベレストトレッキングのためだけに用意する必要はないでしょう。
タメル地区に偽ブランドのゴアテックスジャケット(ゴアテックスじゃないと思うけど)が売られているので、それを上下1枚ずつ買って持っていけばOK。
僕がトレッキングをした10月は1度も雨が降らなかったので結局ただの防寒着になりましたがw
バスタオル
バスタオルはコンパクトにまとまるものを持っていきましょう。こちらはトレッキング以外にも旅行するのであれば使うことも多いのではないでしょうか?
エベレスト街道では場所によってはホットシャワーを浴びることが可能ですが、毎日浴びる人は稀です。
僕は20日間のトレッキング期間でシャワーを浴びたのはナムチェでの1回です。
ちなみに、僕が持っているタオルはこちら。TravelSafeのマイクロファイバータオルのLサイズです。
寝袋
エベレストトレッキング中に泊まるロッジではブランケットを貸してくれますが、それでは寒さをしのぐことは不可能。
なので、寝袋は必須。タメル地区で1日100ルピー程度でレンタルもできますし、4000ルピーくらいから購入することも可能です。
しっかりとしたものを購入した方が良いという声も聞きますが、僕はタメル地区に売ってる偽ブランドの寝袋で十分だと感じました。
なので、エベレストトレッキングの1回きりという人はタメル地区で用意するのもありでしょう。ちなみに、僕はタメル地区で6000ルピーで買いました。
ちなみに、しっかりとしたものを購入したいという方向けですが、日本人に人気なのはMont-bellの寝袋ですね。こちらの寝袋を持ってる人は比較的多いですよ。
腕時計
エベレスト街道では充電するのにお金がかかりますし、時と場合によっては充電できないなんて時もあります。なので、スマホの時計をあてにするのはやめた方がいいです。
また、アップルウォッチのような頻繁に充電が必要な時計は絶対にやめたほうがいいです。
ソーラー充電式の腕時計は絶対に持って行った方が良いでしょう。ちなみに、僕は日本でGショックのデジタル腕時計を買いました。
1万円ちょっとかな。普段使いもできるのでなかなかいい買い物だったなぁと個人的に思っていますw
トレッキングによく行く人は登山用のブランドの腕時計を持っていたりしますが(標高を測れたり方位磁針が付いていたりする)
そこまでトレッキングをするわけではないと言う方は、安めのGショックで十分です。
僕が持っているG-Shockはこちら。
薬
僕は全てタメル地区の薬局で揃えました。全部で1000ルピーちょっとといったところ。そんなに高くはないです。
僕は医療関係者ではなく、医学の知識は人並みにしかありません。ここで紹介している薬は他人から聞いたりネットで調べたりして自分で用意したものです。
薬は一歩間違えると取り返しのつかないことになる場合もありますので、服用する際は医師に相談するなどして、確実な情報のもと準備をしてください。
水の浄化剤
先ほども少し触れましたが、毎日のように使います。2週間程度のトレッキングであれば1箱50錠で十分足ります。
ゾラマイド(Zolamaide):高山病の薬
結構な割合で服用してる人が多かったです。僕自身も、Dinbocheという標高4350mの街で一度高山病の症状が出ました。(頭痛・発熱)
それからは標高4000m以上にいる間は毎日朝晩1錠ずつ服用していました。利尿作用があるため頻尿になります。
トレッキングの日数×2錠を用意しておくのが無難。
チニダゾール(Tinidazole):ジアルジア症の薬
ジアルジア症とはざっくりと言うと食あたりです。
Giardia lamblia の感染によって引き起こされる下痢性疾患である。
本症の感染経路はいわゆる糞口感染で、ヒトとヒトの接触や食品を介した小規模集団感染と、飲料水を介した大規模な集団感染が知られている。
Giardia の種名については混乱があるが、わが国では慣例的にG.lamblia を用いており、当面は形態的にG. lamblia とみなされる原虫に対して、一律に病原性があるものとして扱うこととしている。
ちなみに、特徴的な症状としてゲップが卵臭くなるというものがあります。なので、下痢が止まらずゲップが卵臭いなと思ったら、チニダゾールを飲めば良いのです。
僕は幸い感染しなかったのでこの薬は持って行ったものの使いませんでした。
ジアルジア症以外の食あたりはこの薬を飲むように言われましたが、結局こちらの薬も使うことはありませんでした。
痛み止め
本来エベレストトレッキングに痛み止めを持って行く理由は、高山病による頭痛の緩和です。
今回、僕は一度高山病の症状がでてその際に痛み止めを使いました。
ただ、これ以外にも僕はトレッキングの序盤で両膝を痛めてしまい、そちらの痛みの緩和のため時々服用していました。
下痢止め:ロペラミド塩酸塩(loperamide hydrochloride)
本来、何かしらの細菌が体内に入ってしまった場合は、下痢止めを飲まずにむしろ何も出なくなるまで出したほうがいいというお話は聞くのですが・・・
トレッキング中はそうも言ってられません。抗生物質と一緒に下痢止めを飲んでその場しのぎですがなんとかしたほうがいいでしょう。
経口補水液(ORS:Oral Rehydration Solution)
下痢の症状や高山病の症状で大量に水を飲む必要がある際に使用。1袋に対して水1Lと混ぜる。1袋20ルピーと爆安。
経口補水液(けいこうほすいえき、英: Oral Rehydration Solution、ORS)は、食塩とブドウ糖を混合し、水に溶かしたものである。
これを飲用する事で小腸において水分の吸収が行われるため、主に下痢、嘔吐、発熱等による脱水症状の治療に用いられる。
水に溶かす前の状態のものを経口補水塩(Oral Rehydration Salts)という。
僕は、高山病の症状が出た際に使いました。5袋持って行き、2袋使いました。
ちなみに、ポカリスエットの粉末でも代用可能。美味しさを求めるなら間違いなくポカリスエットです!
ぶっちゃけ、こちらの経口補水液は美味しくないです・・・
ポカリスエットの粉末にしたい方は日本で用意しましょう。
スマホ
普段使っているスマホを持っていけばいいです。WiFiが使えるのであれば何でもいいです。
「Maps me」は必須
エベレストトレッキングへいく前に必ず「Maps me」のアプリを用意して、ネパールの地図をダウンロードしておきましょう。
トレッキング中は基本的にMaps meの地図を頼りに進むことになります。(ガイドを雇うのであれば関係ありませんが。)
僕はガイドもポーターも雇わずに1人でトレッキングしていたので、Maps meを頼りに進んでいましたし、他のトレッカーもMaps meを頼っていました。
なので、スマホはもちろん持っていくでしょうが、Maps meを用意してネパールの地図を必ずダウンロードしておきましょう。
エベレスト街道のWiFi事情
エベレスト街道では基本的に「Everest link」というWiFiが通っています。
1GB:600ルピー
10GB:2000ルピー
20GB:4000ルピー
で利用可能。
各ロッジでパスワードを購入できます。
また、ネパールのSIMカードですが、Ncellという通信会社がルクラ〜ナムチェ間は通じます。ナムチェ以降は徐々に通じずらくなり、標高4000mを超えたあたりからは圏外になってしまいました。
ネパールでSIMカードを買うのであればNcellがおすすめですが、エベレストトレッキング中に使うという理由であればEverest linkを使えば事足りるので、エベレストトレッキング中にSIMカードは必要ないと感じました。
カメラ
せっかくの機会ですからほとんどの方が写真を撮るでしょう。普段使っているカメラで問題ないです。
ただ、標高が高くなると非常に寒くなるためバッテリーの残量がすぐになくなります。
なので、予備のバッテリーを3つ4つほど用意した方が無難ですね。
ちなみに、僕はソニーRX100M5というカメラとGoproHERO6を持って行きました。
モバイルバッテリー
モバイルバッテリーはめちゃくちゃ重要です。絶対に必要。確実に日本で用意した方がいいです。
トレッキング中は充電するだけでお金がかかるので、大容量のモバイルバッテリーを用意してスマホやカメラの充電する機会を最低限に抑えましょう。
標高が上がるにつれて一回あたりの充電にかかる料金が上がっていきます。標高4000mを超えたあたりになると、1時間の充電で300ルピーかかったりしますよ。
ちなみに、僕がエベレストトレッキングへ実際に持っていったモバイルバッテリーは廃盤になってしまったようなので、似たものを紹介しておきます。
変換プラグ
ネパールでは、日本のプラグに対応していたりしていなかったりと、宿によって様々です。
なので、変換プラグはぜひ用意してください。
タメル地区にも売ってますし、そもそも空港でも売ってます。
タコ足に刺して充電するのですが、幅をとる変換プラグは拒否されることもあるので、コンパクトなものをおすすめします。そして、全世界対応のやつであればどこに行っても使えるし便利ですよね。
例えばこんなやつ。
幅を取らないものであれば基本的に問題ないですよ。
ヘッドライト
Black Diamond(ブラックダイヤモンド) コズモ BD81048 ブラック
早朝や夕方を過ぎて移動する場合、暗い中歩くことになります。
基本的に暗くなる前にはロッジに到着するように予定を立てて移動するのですが、万が一予定通りにいかず暗くなってしまった場合、街灯がないのでヘッドライトがないと移動が不可能になります。
僕は、タメル地区にあるノースフェイス正規店で購入しました。3000ルピーほどでしたよ。
ヘッドライトはタメル地区にもたくさん売っていますが、特に事情がなければ日本でしっかりとした物を買うのが無難です。
使う機会は限られますが、いざ必要な時に使えなかったら本当に困るので。なるべくコンパクトなものがいいですよ。
トイレットペーパー
トイレットペーパーは必須です。トイレで使いますし、鼻をかむときも使います。
僕は鼻水が止まらずすぐに使い切ってしまい、よくロッジで購入していました。事前に2ロールくらいは用意した方がいいでしょう。
それ以上持っていくと今度はカバンのスペースの問題で他に必要なものが入らなかったりするので、2ロールくらい持って行って、足りなかったら現地で調達するといった感じですね。
ちなみに、ナムチェを超えると1ロール200~400ルピーほどになります。標高が上がるにつれて高くなります。
サンダル
ロッジ内を移動する時に使います。靴下を履いたまま利用するのでツッカケのサンダルはやめた方がいいですよ。
便所のサンダルみたいなので十分です。こちらもタメル地区で300ルピーくらいで売られています。
非常食
クッキーや飴など。おすすめはスニッカーズ。干し柿みたいなものもいいなと思いました。リュックの空いてるスペースに持っていけるだけ持っていきましょう。最低でもスニッカーズ5本と飴一袋は持っていきたいところ。
スニッカーズはエベレスト街道のロッジであればどこにでも売っていますが、標高が上がるにつれて価格が爆上がりしていきます。EBC手前のゴラクシプでは1本400ルピーでした。
なので、カトマンズで用意するなり日本から持っていくなどした方がいいでしょう。
少し割高ですが、ナムチェで揃えるのもありだなと思いました。
現金
カトマンズで両替しておきましょう。3000ルピー×日数分を持っていけばまぁなんとか足りるかなぁといった感じです。
近年エベレスト街道の物価が上昇しています。数年前の記事だと1日あたりの平均費用が2000〜2500ルピーと書いてる記事が多いですが、2018年時点ではさすがに1日2000ルピーでは足りないです。
ナムチェ以降だと1夕食+1ドリンクで1000ルピーくらいにはなります。これに宿泊費や朝食・昼食の費用を足すと2000ルピーは軽く超えてしまいます。どちらかというと3000ルピー近くになるでしょう。
ただ、VISA・Masterであればクレジットカード対応のロッジが多いので、3000ルピー×日数分を現金で用意して、足りなかったらカードで払えばいいのでは?と思いました。
ナムチェにATMがあるので、足りなかったらナムチェで現金を下ろしましょう。
クレジットカード
エベレスト街道で使えるクレジットカードはほとんどVISAかMasterです。たまにアメックスが対応してたり。
なので、VISAとMasterのクレカを用意しておくのが無難でしょう。
どのカードを選べばいいかわからない方は、僕がおすすめするクレジットカードをまとめた記事を参考にしてみてください。
さいごに
今回の記事ではエベレストトレッキングに持って行くもの。僕が実際に持っていったものをまとめました。
この記事にまとめてあるものを持っていけば、まぁ困ることはないでしょう。
実際に何かしら持って行くものを忘れたとしても、ナムチェまで行けばナムチェバザールで多少割高ですが何もかも揃っているので、そこで購入することが可能です。
>>エベレストトレッキングとは何なのか?具体的な詳細をわかりやすく解説!